だいぶ体調も回復してきて,行きたい展覧会がたくさんあります。まずは目黒区美術館で「中世の華 黄金テンペラ画 石原靖夫の復元模写」展を。絵を光り輝かせるために金箔と絵具を組み合わせ,装飾的な刻印を施したテンペラ画の技法を今に伝える石原靖夫氏のまさに神業のような仕事に感動。シモーネ・マルティーニ「受胎告知」の復元模写のあまりにまばゆい黄金の輝きの前に思わず釘付けになります。
相変わらず,興味はあちこちへ飛びます。五島美術館では「中国の陶芸展」を。ちょうど去年の今頃も同じ主題の展覧会を見ました。今まで気づかなかったけれど,これは毎年の企画なのかな。昨年は鏡のコレクション展が同時開催でしたが,今年は刀剣コレクション。刀剣女子で賑わっているかと思いきや,陶芸展を見に来た客層で静かな空間です。妖しい輝きには思わず力が入ります。写真はこれしかないので後日桜の季節に差し替え予定。
さて,稿を立てない読書の記録もここに残しておくことに。「老いぼれを燃やせ」(マーガレット・アトウッド 早川書房2024),「原爆裁判 アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子」(山我浩 毎日ワンズ2024),「言語学バーリ・トゥードRound2」(川添愛 東京大学出版会)。アトウッドは楽しみにしていただけに,失望感が大きく残念でした。「言語学」はUPの連載をまとめたものの第2弾。こちらは抱腹絶倒の面白さ。