そして新橋歌劇場でルパン歌舞伎「碧翠の麗城」を楽しく観劇。昨年の南座で見た第一作に続く二作目。前作では右近が演じた石川五右衛門を今作は片岡愛之助がルパンと二役を演じる。どうなのかな,と思っていたら,ルパンと五右衛門の早替わりが見せ場になってて面白い! そして今作はなんといっても中村米吉の瀬織姫が可愛く美しく,お見事というしかない舞台だった。理屈抜きに面白かった!
Les Fausses Positions
読書,アート,古いもの,ときどき旅の記憶
2026-03-14
2026年3月,東京・横浜,国立能楽堂定例公演・石田泰尚&石井琢磨リサイタル・ルパン歌舞伎
そして新橋歌劇場でルパン歌舞伎「碧翠の麗城」を楽しく観劇。昨年の南座で見た第一作に続く二作目。前作では右近が演じた石川五右衛門を今作は片岡愛之助がルパンと二役を演じる。どうなのかな,と思っていたら,ルパンと五右衛門の早替わりが見せ場になってて面白い! そして今作はなんといっても中村米吉の瀬織姫が可愛く美しく,お見事というしかない舞台だった。理屈抜きに面白かった!
2026-03-01
2026年3月,2月のコンサート・映画の記録,「角野隼斗」・「黒の牛」
水戸にでかけて角野隼斗ピアノリサイタルChopin Orbitを聴く。これだけの人気だと,もはや気恥ずかしさすら感じてしまうけれど,やはり好きなものは好きってことでいそいそと特急ひたちに乗り込む。グロービスホールの特徴的な内装は梅の花びら? こじんまりとしたホールで,演奏者との親密な距離感がよい感じ。アデスとかヒナステラとか,未知の作曲家との出会いは多幸感にあふれる。水戸は梅の満開には少し早かった。
2月は楽しみにしていた映画「黒の牛」にもでかける。 「十牛図」に着想を得た映画っていったいどんな?と思いつつ,その圧倒的な映像美と深い物語に感動。つまりはこの映画の「物語」とは「十牛図」を生きるということなんだ。第八図「人牛倶忘」の真っ白な図はどうやって?とか,あれ,第九図で終わった?とかとにかく「十牛図」を辿る2時間だった。こういう映画にはやっぱり坂本龍一の音楽が欠かせないよね,という感じ。禅僧役の田中泯も聖と俗を生きる感じがよかった。第十図「入鄽垂手」についてはネタバレになるので内緒。2026年3月,2月の展覧会の記録,「八大山人」・「デューラー」・「ここにいるから」・「ロックフェラー・コレクション」展
上野では西洋美術館ですばらしい特集展示を2つ。「物語る黒線たち―デューラー『三大書物』の木版画」はとにかくすごい熱量の展示。「黙示録」「大受難伝」「聖母伝」の活字印刷本の木版画群を「一挙にすべて公開」するという。美術館の意気込みと鑑賞者の感動が一直線!である。美術展鑑賞の醍醐味を味わう。前川誠郎著のデューラーの伝記を読みたい。同時に常設展内特集展示の「フルーニング美術館・国立西洋美術館所蔵フランドル聖人伝板絵―100年越しの”再会”」展も知的興奮にあふれる内容でお腹いっぱいに。
2026-02-22
2026年2月,シンビジウムの開花
2026-01-30
2026年1月,展覧会・観劇・読書の記録,「サド侯爵夫人」ほか
2026-01-23
読んだ本,「マルコヴァルドさんの四季」(イタロ・カルヴィーノ)
邦訳が出ているので嬉しい。岩波少年文庫に入っているけれど,大人が読んでこそ,マルコヴァルドさんという貧しい労働者の眼を通した自然への畏怖,荒廃した都会と人間への批判,それらの先にある人間存在を肯定する美しい魂の存在などなどに深く共感するのではないだろうか。
20編のどの一つも美しい。とりわけ私の心には「まちがった停留所」のちょっと不穏でシュールな感じが面白く響いた。バス停を探し続けたマルコヴァルドさんが歩道から飛び降りて,乗り込んだのは,インドへ旅立つ飛行機だった。家に帰るための停留所をずっと探し続けて,運ばれていく先は見知らぬ世界だったのだ。でも彼はそのまま窓の外を眺めて飛び続ける。
2026-01-14
読んだ本,「根も葉もある植物のはなし」(塚谷裕一)
「根も葉もある植物のはなし その多様なすがた・かたちについて」(塚谷裕一 山と渓谷社 2025)読了。とにかく楽しく美しい読書の時間だった。次々と息を呑むような写真が頁を彩り,「(略)自分が子どもだった頃にあったら読みたかった内容になるように書いてみた。何度も昔からコピー&ペーストの繰り返しで焼き直されてきたような,ありきたりの説明は,そもそも書く気になれない。読むほうだって飽き飽きするだろう」(まえがき pp.2-3)という説明が読む手を休ませない。
「葉」「花」「果実、種子」「茎、枝、幹」「根」の六章から構成される。どの章のどの項も忘れ難いが,表紙にもなっている「ヒスイカズラ」の項「蒼に咲く」にすっかり魅了される。著者が園長を務めている小石川植物園の新温室にこの株の子孫が育っているとのこと。ぜひこの「蒼」の色を見に行かなくちゃ。
「黒い花」や「タシロ氏」の項など,私には「花」の章がインパクトが大きかったかな。「色づく」の項では赤い大根の色彩の妙にもびっくり。中国大根の長安青丸紅芯の実物を是非見たい(食したい)と思ったけど,簡単には手に入らないみたい。そこで普通のというか,国産の市場に出回っている赤大根を買ってきた。サラダか漬物くらいしか思いつかないけど,本書によればおろしも美味らしい。早速試してみた。なるほど,甘みが濃い感じ。