「即興」であり「偶然性」を取り込んだ写真たちを前に,「写真」を疑う「写真家」の想いが伝わってきて,少なからず衝撃を受けた写真展。正月に見た日曜美術館の特番内でホンマタカシが,「写真には攻撃的で暴力的な一面がある,それをやめて逆の立場に立ってみた」というような発言(正確には覚えていません)をしていたのが印象的だった。
インタビュー記事にはこんな発言もある。「『笑って,笑って』と被写体に言うのは,事件を起こすってことじゃないですか。それをしない。そう考えると縛りが多いですね。面倒な技法や機材を使い,画面には水平垂直の縛りをし,決定的瞬間を狙わない。」(「アイズ2023」115号pp.3-4)
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