まさに厳冬の時期,寒さはこたえるけれど,東京の冬の空のきりりとした青さには胸がすく思いがします。招待券をいただいたものの,正月明けになかなか時間がとれなかった根津美術館の「松竹梅」展にやっとでかけてきました。ぎりぎり1月中にセーフ。
根津美術館は,はるか昔(?)に燕子花図屏風を見にでかけて以来です。リニューアル開館はずいぶん話題だったけれども,それも2009年のこと。で,そのおしゃれな佇まいの美術館は,いかにも隅研吾な美術館。ガラスと竹を硬質に組み合わせて,これぞ現代に生きる和の空間である。という建物はサントリー美術館とコンセプトがそっくり。はるか昔の記憶しかないけれど,もの静かでどっしりとした美しい美術館だったのになあ,と思ってしまう。
展示室1の「松竹梅」展はコレクション展で,ひとびとが古来,自然から受け取ってきた霊的なるものの力を「美」と具現化したものたちが静かに並んでいます。日本のものが多いですが,明代の「墨梅図」(陸復筆)や李朝の染付なども。
展示室2は能装束のテーマ展示。展示室3とホールは仏教美術の展示。クシャーン朝のガンダーラ仏にうっとりする。そして2階の展示室4では古代中国の青銅器の展示に大興奮!おお,双羊尊が常設展示されている!昨年の特別展示を見逃してしまったのが痛恨だったので,今回じっくり鑑賞しました。ガラスにへばりつく。
午後は国立能楽堂へ向かう予定があって,企画室5の百椿図と企画室6の初月の茶会は足早に。庭園のカフェも素敵らしいので,次回の仏教絵画展にまた来ようと決めて美術館をあとにしました。いざ,1月特別公演の「唐船」を楽しみに千駄ヶ谷へ。
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