新しい年を健康に迎えることができました。今年もよろしくお願いいたします。
新年最初のお出かけは恵比寿の東京都写真美術館へ。毎年恒例の無料開館も予約制で人数を絞っているので,快適。全フロアの展示をゆっくり楽しませてもらいました。
2Fの「松江泰治 マキエタCC」では不思議な体験を。実際の風景を撮った写真とマキエタ(ポーランド語で「模型」の意味だという)を撮影した写真が混在しているのですが,「見ればわかる」という思い込みがだんだん怪しくなってくるのです。
「これは実景,これは模型」という基準で見始めた写真たちがやがて,「これはどっちだろう」という思考へ観客を誘導します。それはつまり,現実と虚構のあいまいな境界線上を行ったり来たりする感覚に他ならないのでは。そしてそれこそ「写真を見る」行為の本質的なものではないか,とそんなことを考えながら展示室の中をウロウロ。
極め付けは最後の《TYO》の4点だった気がします。気が付いたら随分と長い時間,じっとその「写真」を見ていました。これは札幌。
3Fでは「日本の新進作家vol. 18 記憶は地に沁み,風を越え」展を。池田宏のアイヌ写真。展示室の中央に並べられていた関連図書に釘付けになりました。それらについてはまた稿を改めます。
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