2016-10-08

2016年9月,いくつかの展覧会の覚書

 前回から時間が空いてしまいました。季節の変わり目に体調を崩しがちなのは,老いへの確実な接近に他ならないのでしょう。確実に減っていく未来への展望をあれこれと考えて過ごしていました。
  そんな時期に見た展覧会のうち,印象に残ったものをいくつか忘備録として。まずはワタリウムで前半の展示が開催中のナム・ジュン・パイク展。1956年から1989年までの仕事を振り返る展示(後半の1990-2020は10月15日から)。フルクサスとの出会いからを展観するRoom 1で,ああ,そうだったのかという驚きに襲われます。

 ここ数年,ミュンヘンでボイスやケージ(竜安寺のドローイングがすばらしかった!)を見たり,大阪国立国際美術館で「塩見允枝子とフルクサス」展を見たり,若江漢字氏の著作を読んだり,といういくつかの経験の断片が,パイクの作品を介してつながっていくスリリングな時間を体験しました。

 ナム・ジュン・パイクの初期作品そのものは,「色褪せない古臭い前衛」とでも言えそう。ブラウン管のテレビから植物が伸びている作品などは,この展覧会の直前に銀座で見たミシェル・ブラジー展で見たゲーム機と植栽の作品への影響など,現代への直截的な介入にも見えてきました。

 ミシェル・ブラジー展は銀座メゾンエルメスフォーラムにて開催中です。チラシの写真のピンクのトーンや文字のフォントが,ナム・ジュン・パイク展のチラシと奇妙に呼応していて楽しい。
  他に,横浜ユーラシア文化館で「エジプトのイスラーム都市を掘る」展,東京大学総合研究博物館で「UMUTオープンラボ 太陽系から人類へ」展を。
 

0 件のコメント: