先週末のこと,所用で冷たい雨の北陸へ。北陸のこの季節は好きではありません。空が低く,暗く,そして寒い。でもこの日は今年開館した富山県立美術館を訪れて,とにかくびっくり。快晴の日には立山連峰を見渡す素晴らしい眺望らしいのですが,この日はまるで北欧にいるかのよう(行ったことないけど)なモダンで洒落たデザインの空間が灰色の空に映えて大感動。建物は運河に面し,それだけで日本じゃないみたい。
一番楽しみにしていたのが瀧口修造コレクション。富山県立近代美術館が閉館・移転すると聞いたとき,その扱いがどうなるのかと思っていたら,こんなに美しい空間に収まるとは!書斎にあふれる漂流物が静かに雄弁に語りかけてきます。奥にはデカルコマニー「私の心臓は時を刻む」から二十点ほどが並び,いつまでもいつまでも立ち去りがたい。(写真左。ピンボケです。雰囲気だけ。)
企画展は「素材と対話するアートとデザイン」展で,この美術館の核となる理想が観客に伝わってくる気持ちのよい作品ばかり。エマニュエル・ムホーのCOLOR OF TIMEはスケールの大きい美しいデザイン。(写真右)
他に,コレクション展の椅子の展示の様子。ミュンヘンのピナコテーク・モデルネのデザイン展示を連想して,ますます日本じゃないみたい気分が盛り上がります。ここのところ家族の事情で全然海外旅行に行けてないので,ナイスな気分転換となりました。
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