面白い展覧会をいくつも見たのに,ちゃんと記録しておかないとどんどん忘れてしまう。2月に世田谷美術館で「ボストン美術館 パリジェンヌ展」を。ボストン美術館所蔵ということがミソ。「憧れ」という視点で集まった作品群を見ることは,日本人には感情移入しやすい。パリって素敵よね,という展覧会。それ以上でもそれ以下でもなかったかな。アンドレ・ケルテスやブラッサイの写真もこういう展覧会では鉄板ですね。
3月には金沢21世紀美術館で「ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミュラー」展。こういうのが流行りの現代美術なのか,という認識を新たにした展覧会。それ以上でもそれ以下でもなかったな。久しぶりにレアンドロ・エルリッヒのプールの下に潜ってみた。
東京国立博物館表慶館では「アラビアの道 サウジアラビア王国の至宝」展を。これは期待以上に素晴らしい迫力満点の展示に感激。時間も空間もとにかく壮大なのに,一つ一つが放つ魅力が強固で展覧会全体から放たれるエネルギーが1つの方向を向いているというか。写真撮影可だったけれど,興奮してピンボケばかり。9世紀ころの小さなガラス瓶たち。東洋館では「呉昌碩とその時代」展。「幽蘭図巻」がツボ。サウジアラビア展は会期延長されて5月まで開催されているそうなので,もう一度見に行くつもりです。
小さいものつながりで青山の根津美術館では「香合 百花繚乱」展を。漆が魅力的。堆朱や堆黒の小さなものがほしくてたまらない。物欲をあまり感じなくなったと思っていたけど,無性に骨董市や骨董店めぐりをしたくなってきた。それにしても,根津美術館は海外からの観光客の人気スポットみたいです。日本美術を静かに優雅に楽しむ場所ではなくなってしまったのがちょっと残念。
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