2018-04-01
2017年~2018年3月,東京,お能の公演
2017年に記録を残しておかなかったお能の公演を忘備として。櫻間会例会は4月に「葛城」,6月に「融」をいずれもセルリアンタワー能楽堂で。7月櫻間右陣の会で「杜若」(袖神楽素囃子)を銀座シックス観世能楽堂で。うーん。番組の内容は思い出しても,舞台がどんなだったかの記憶はおぼろげ。軽くショック。
12月は国立能楽堂で現代能「マリーアントワネット」を。とにかく楽しみにしていた舞台。なんといってもスウェーデンの貴公子フェルゼンをワキ方福王和幸さんが演じる!マリーアントワネットは梅若玄祥さん。楽しく拝見しましたが,感想としては,お能はやっぱり古典がいいな。でした。12月には観世能楽堂で閑能会「通小町」も。
そして年が明けて2018年2月は国立能楽堂で「近代絵画と能」というすてきな特集の最終回,「水底の彼方から」という魅惑的なタイトルのついた公演を堪能。番組は狂言「浦島」,能「玉井」で,「玉井」はシテ海龍王を梅若玄祥さん,彦火々出見尊を福王和幸さんというデジャブな組み合わせ(だから見に行ったんだけどね)。なんともスペクタクルな舞台で楽しかった!
この舞台のイメージは青木繁の「わだつみのいろこの宮」です。余韻にひたっていたころ,ラスキン文庫からちょうどたよりが届きました。2017年11月の講演会「漱石とラファエル前派」の記録です。古田亮氏がまさにこの絵を取り上げていて,漱石が「それから」で言及している部分を引用しています。漱石は「それから」の代介に「自分もああいふ沈んだ落ち着いた情調に居りたかったからである」と言わせているのです。
この日,国立能楽堂で高階秀爾氏のお姿も見かけました。いろんなことがするするとつながってきて,なんとなく気持ちのいい日々を過ごしたというわけ。国立能楽堂資料展示室では「能の作り物」展も。そして,3月花の便りのころに櫻間右陣の会で「山姥」を観世能楽堂で。お能の前に白洲信哉氏の「山姥と白洲正子」というトークもあり,贅沢なひと時を過ごす。
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