下鴨神社の糺(ただす)の森で毎夏開催される「納涼古本まつり」にでかけてきました。糺の森とは下鴨神社の境内に広がる原生林で,東京ドーム3個分の広さがあるとのこと。(東京ドームでたとえるのがなんとなくおもしろい。)賀茂川と高野川の合流地点にあたり,4本の小川が流れるうっそうとした森の中にずらりとテントが並びます。雨のあがった真夏の一日の森の中は,強烈な湿気。片手にうちわが古書さがしの定番スタイルのようです。
ざっと眺めて掘り出し物があったらいいな,くらいの気持ちで最初のテントをのぞくと,いきなりユリイカ1994年6月号「島田雅彦特集」に遭遇。中上健次の「優しいサヨクのための嬉遊曲」評や,亀山郁夫の「島田雅彦とドストエフスキー」などの論考が掲載されていて即買い。300円。はずみがつきました。
次々とテントをのぞいて購入し,両手にずっしりの収穫に大満足です。陶磁大系「タイ ベトナムの陶磁」(平凡社),「批評の小径」(吉田秀和著 日本書籍),「微笑を誘う愛の物語」(ミラン・クンデラ 集英社)などなど。