2016-03-21

2016年3月,ふたたびのソウル,三星リウム美術館

 突然ですが,週末を利用して1泊2日でソウルに行ってきました。1泊2日で,というとほとんどの人から「韓流?」という反応が返ってくる。。そうではなくて,美術館・博物館をめぐる旅第2弾です。今回は一緒にまわってくれる素敵な友人と一緒なので,美味しい食事も楽しみの一つ(前回,一人旅の時は韓国料理は一切食べなかった)。

 何と言っても旅のハイライトは三星リウム美術館Leeum, Samsung Museum of Artです。2004年秋に完成したばかりのころ建築雑誌で見て,おお,なんだかすごいことになっている,と思った記憶があり,いつか訪れてみたいと思っていた美術館。今回,特別展のA homage to Korean Architecture: Wisdom of the Earthも面白そうなので,いざ。
  過去(Museum 1)がマリオ・ポッタ,現在(Museum 2)がジャン・ヌーベル,未来(Museum 3)がレム・コールハースの建築です。三者三様で,写真で見たときは「は?」という感じだったけれど,実際にその場に立ってみると,不思議と調和している感じ。まあ,個性的な建物が3つ並んでいると言ったらそれまでなんだけど。

 Museum 1の朝鮮陶磁や仏教美術は,博物館で見るのと違ってやはりその美しい展示方法にうっとり。Museum 2では,「韓国で見るリ・ウーファン」が実現してそれだけで大満足。そしてMuseum 3はコールハースの建築が最高!ロビーからの緩い下りのアプローチを進むと,目に飛び込んでくるのは黒いコンクリートの塊。炭とコールタール(コールハースだけに。あ,失礼)を混ぜ込んでいるらしい。

 Museum 3で開催中のWisdom of the Earthは韓国の伝統的な建築物を写真や模型や映像などで紹介する展覧会です。建物の雰囲気が存分に生かされていて,気分が上がります。12月に訪れた宗廟の映像作品が印象的。やはり宗廟大祭には是非行ってみたい。ほかに,海印寺などいつまでも網膜に残像として残る美しい建物の数々。

 Museum 1の吹き抜け部分に展示されているのはチェ・ジョンファの「錬金術」という作品です。ほかに,カフェの壁面がリアム・ギリックの作品で覆われているのですが,お茶を飲んでいる間,それが作品だとはまったく気づきませんでした。日常への軽やかな介入が作者の意図ということならば,fantastic!な手腕です。

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