初台に首藤康之のダンスを見に行き,開演前にオペラシティアートギャラリーに立ち寄りました。ライアン・マッギンレーの写真展が開催中です。
ヌード写真で埋め尽くされた展覧会です。思いがけない情景の中に佇むヌードはときにジェンダーの枠組みを軽々と越え,あ,男だったんだ,などと驚いたりする。会場内は写真撮影が可。かといって,スマホで撮影する人がそれほどいるわけでもありません。
Ryan McGinleyは初めて聞く名前でした。もっと若い人かと思ったら1977年生まれという。大自然の中にぽつんと置かれたヌードはウィン・バロックなどを思い浮かべるけれど,人間の身体が自然の一部になっているわけではなく,無機質で物質的。
「生々しい」という形容詞とは程遠いのです。「ヌード写真」を見ているという実感はあるものの,観客に「欲望」という視点をまったくと言っていいほど感じさせない不思議な写真たち。何だかキツネにつままれたような気分で会場を後にしました。もしかしたらこれが写真家の意図なのかと思いつつ,展覧会のタイトルBODY LOUD!の文字を横目で追う。
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