久しぶりに馬車道へ。神奈川県立歴史博物館で12月8日まで開催されていた「特別展 仮面絢爛」を見てきました。「中世音楽と芸能があらわす世界」という副タイトル。中世仮面を通して,「仮面の背後にある地域に息づく豊饒な音や音楽の存在を発見し,またこうした文化を利用しながら,地域を支配しようと試みた領主たる武士たちの姿をも捉えていきます」(チラシより)という展覧会です。
構成が序「音と音楽のあわい」,破「移動する中世武士と音楽文化」,急「地域の民俗芸能で甦る仮面たち」と鑑賞の手立てがとてもわかりやすく提示されています。舞楽は何度か舞台で拝見したことがあるので「納曾利」や「陵王」の面など,舞台の記憶が映像として蘇る一方,地域の神社で神事として舞われる映像を思い浮かべるのが楽しい。
そして圧巻だったのは千葉の迎接寺の鬼舞に使われる多彩な仮面群。その中の「幽霊」面は,身に付けると三年以内に死ぬという伝承があるのだそう。会期終了も間近で会場内はたくさんの観客がいましたが,人が少ないときにこの面と対峙したら,さぞ恐怖だっただろうな,と思ったのでした。
充実した関連文献リストも配布されていて,これは嬉しい。読んでみたい本がたくさんあります。神奈川県立歴史博物館は改修のためしばらく閉館になるそう。
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