2025-09-23
2025年9月,東京六本木,石川直樹 Ascent of 14 2001-2024,読んだ本,「最後の山」(石川直樹)
2025年9月,神奈川新百合ヶ丘,「六つの顔」
言葉を選んで語るインタビューも心に残ります。父の萬蔵師の俳句「ややあってまた見る月の高さかな」を引いて,まだまだ上を見続ける姿勢は厳かです。萬斎師の強く優しい妻ぶりや,思わず裕基君と呼んでしまいたくなる若き才能の,眼を見張る芸も素晴らしい! これぞ至高の芸道映画と言えるのでは。
2025-09-22
2025年9月,東京千駄木,東京2025世界陸上
お目当ては3000メートル障害決勝。スタート直後に1枚写真を撮って,あとは目に焼き付けてきました。三浦選手はラストが残念だったけど,次があるさ! 順天堂の新人駅伝メンバーの頃から応援してるので,親戚のおばさん気分です。
そしてすごいニュースになった棒高跳び。生のデュプランティス選手を見たよ! こちらもものすごい盛り上がり。
つくづく思うのは,人間の身体の不思議なこと。100メートルを9秒台で走るとか,棒1本で6メートル30センチのバーを越えるとか。その瞬間,肉体に宿る精神はどこを,何を見ているのだろう。肉体を離れた高いところ(私が座っていた座席のあたり?)から俯瞰してるのだろうか,とかそんな箸にも棒にもかからないことを考えてしまいます。 どこかの古書市で見つけたこんな1冊を読んでみようかと思っているところ。「空から女が降ってくる」(富山太佳夫 岩波書店1993)。2025年9月,東京六本木,深瀬昌久「洋子|遊戯」
ミッドタウンのフジフィルムスクエア写真歴史博物館で深瀬昌久の写真を見る。2023年の東京都写真美術館の大規模な展示でもこのシリーズを見たのだが,その時にも感じた写真家の狂気じみた眼差しが怖ろしい。怖ろしくて映画館に行けなかった『レイブンズ』をやはり見てみようか。配信なら自宅で見れるのだし。
と場で黒マントを纏って躍る洋子。その後10年間結婚生活を続けるが,「10年もの間,彼は私とともに暮らしながら,私をレンズの中にのみ見つめ,彼の写した私は,まごうことない彼自身でしかなかった」(「救いようのないエゴイスト」『写真家100人 顔と作品』1973年)と綴ったという。(展覧会チラシより)
2023年の展示のときには気づかなかったが,洋子は金沢出身なのだという。結婚生活の後半,謡曲や仕舞の稽古に打ち込んでいたといい,その精神風土にシンパシーを感じる。狂気の人に惹かれたという事実も含めて。2025-09-09
2025年9月,龍岩素心の開花
2025年8月・9月,東京上野・京橋・乃木坂,「スウェーデン国立美術館素描コレクション」・「彼女たちのアボリジナルアート」・「二科展」
ここしばらく展覧会の記録を残していなかったので忘備として。国立西洋美術館で「スウェーデン国立美術館素描コレクション ルネサンスからバロックまで」展を見てきました。海外で所蔵されている素描作品を日本で公開するのは難しいとのことで,同館の素描コレクションを日本でまとまって見れるのは初めての機会だそう。眼福でした。
おお,デューラー! レンブラント!という感じで,まさに巨匠の手元の動きの感触を楽しんでいる感覚。イタリア,フランス,ドイツ,ネーデルランドの地域別の4章構成になっています。印象に残る作品がたくさんありましたが,雀や馬や犬など身近な動物たちが主役に収まっているのが楽しい。あと,コスチュームのデザインと考えられるらしい「蛙男」なんていうのも。