2026-07-15

2026年6月・7月,東京六本木ほか,展覧会の記録

 時間が経ってしまったけれども,展覧会の記録を忘備録として(会期終了しているものもあります)。六本木の泉屋博古館東京で「ライトアップ 木島櫻谷 Ⅲ」展を見る。時代に応じて色彩の発色の仕方や絵具の質や扱い方の変化を探るという明確なテーマの展覧会なので,見ているこちらも,盛り上がった胡粉やさわやかな緑青の発色などに自然と反応してくる。同時開催の「文化財よ,永遠に 2026」では文化財修復の気の遠くなるような技術に感動。


 泉屋博古館から少し歩いて大倉集古館では「中国 宋・元・明時代の漆器 和の漆器や香道具とともに」を見る。宋代の犀皮香合や長箱など,大好きなので嬉しい。クリクリの屈輪文も楽しいのだけれど,出品リストには屈輪文の記載がなく,文様の名称は省略するのかなと思うも「花文」とか「吉祥文」とかは記されてる。ちょっと不思議。中国漆器は大倉集古館と東博の所蔵品3点のほかはすべて個人蔵なので個々の名称は所蔵者の意向なんだろうか? 大倉集古館所蔵の螺鈿の長箱(元)は写真撮影可だった。息を呑む美しさ。1階では日本の漆器と香道具の展示。香木「蘭奢待」は箱や極書の立派なことに驚く。そりゃそうか,と一人納得。 

 東大駒場キャンパスの駒場博物館では「展覧会カタログの愉しみ」展を見る。資料室の開室20周年特別展とのこと。学術的な興味を深めるためには今橋映子教授の同タイトルの著書や発表された論考などを読みなさい,ということなのだろうと思う。展示されているのは蔵書2万冊のうちの1100冊で,選書やセットリストはオーソドックスな感じ。もともと興味を持って展覧会に出かけて,深く知りたいと思ったときは図録を購入しているので(私の書棚の2割くらいは展覧会図録だし),展覧会としてワクワクしたか,というと微妙な感じ。
 
 その足で駒場コミュニケーションプラザの音楽実習室で「東京大学教養学部選抜学生コンサート」という室内楽のコンサートを聴く。二物を与えられた若者たちの爽やかな佇まい。那須春樹氏の武満徹「雨の樹素描Ⅱ」。

 駒場に来たら日本民藝館へも足を延ばす。こちらは創設90周年記念展「柳宗悦と日本民藝館」展。開館時の常設展の再現が興味深く,楽しく拝見。旧柳邸の西館は開館日が限られているので,初めて訪問できた。素敵である。こんなおうちに住みたいなあ,としみじみ思う。
 最後にあと一つ,上野の森美術館で「大ゴッホ展」を見る。「夜のカフェ」が目玉で,平日昼間というのに大混雑。「夜のカフェ」は撮影可だったけれど,記念撮影とかしてる人もたくさんいて,ちょっと萎える。こういう花の絵は撮影可でも人気がない。 

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