昨年のオランダ旅行で一日隣国ベルギーのブルージュを観光した際に,アンティークの紙類を扱うお店で買ったカードです。モノクロームの花はおおでまりとニオイスミレの組み合わせのようです。思いがけない大雪が降って,春が待ち遠しい気分にぴったり。日々の装いや,カーテンなどファブリック類の花柄は苦手で,およそ色気のないシンプルなものが好きなのですが,こと古いものとなると,花のモチーフに心惹かれます。
真ん中の花束を持っておしゃまなポーズをとる少女は手彩色かもしれません。表にはフランス語(たぶん)で,名付け親から少女への誕生日祝いのメッセージと読める文が認められています(たぶん)。鮮やかなフューシャピンクの花と,少女の背景にほんのりと色づけられたピンクがとても優しい。
きっと心優しい大人たちに囲まれて幸せな毎日を過ごしていた少女なのでしょう。いつまでも年を取らないまま,私に微笑みかけてくれるこの少女は,どんな人生を送ったのでしょう。黒インクの筆跡はいまも瑞々しく,思わず私もお誕生日おめでとう,と親戚のおばさん(!)のような心境になってしまいます。
0 件のコメント:
コメントを投稿