鉢植えや苗を大切に抱えて,大宮から北浦和へ向かいます。埼玉県立近代美術館で開催中の「ジャック=アンリ・ラルティーグ 幸せの瞬間をつかまえて」展を見てきました。緑がまばゆい公園から青空に向かって翔けていく子どもたち。
ラルティーグは東京都写真美術館でまとめて見た記憶が新しいし,お気に入りの写真集も持っているし,それほど新しい発見はないのでは,と思ったのですが,チラシを見てびっくり。カラー写真が展示される?!
あわてて予習したところ,今年になって、ラルティーグ財団のディレクターによって初のカラー写真集"LARTIGUE: LIFE IN COLOR"が刊行されたということ。その中からイメージがいくつか展示されるということで,これは期待度満点。
会場はおなじみのわくわくするイメージが続きます。1914年というから20歳のときに撮影した無声映画「盗賊と妖精」の上映(これが楽しい)もあり,まさに「幸せをつかまえた」写真家の人生をたどることができます。
カラー写真を展示した第4章「色彩の歓び」には約40点と,予想以上にたくさんのイメージが並んでいます。そしてこれが頗る素晴らしいのです。世界をそのまま切り取ったかのような鮮明な写真たち。なぜ今まで公開されていなかったのかが不思議なくらい。プリントは今展のために作成されたインクジェットということ。
1954年の「フロレット,ヴァンス」は鮮やかな色彩のカーテンの前で振り向くフロレットの姿に,ルーバー越しの陽光が鮮やかな影となって重なる魅力的な1枚。思わずその陽光に手を差し伸べたくなります。説明によると,昨年,カラー写真を紹介する展覧会がパリで開かれて大きな反響を呼んだということ。むべなるかな。こうなると,ぜひ"LARTIGUE: LIFE IN COLOR"を手に入れたくなってきた。。顛末記はまたいずれ。
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