GWに東京国立博物館の「黄金のアフガニスタン」展を見にでかけたところ,会場内が大混雑で,黄金の至宝のほとんどをゆっくり見ることができずとても残念でした。で,諦めきれずに再訪して(週末はそれなりに混んでたけど。。),美しいお宝を堪能。
黄金製品はもちろんのこと,ガラス製品や家具を彩った象牙の装飾なども見事なものばかり。解説ボードがとてもわかりやすく,発掘時の状況を想像するのを助けてくれます。
この展覧会が胸を打つのは,「その輝きに隠された『命がけの物語』」というコピーにある通り,博物館職員たちが内戦時に秘宝を隠して襲撃から守ったという物語でしょう。アフガニスタン国立博物館の再開を期して,「自らの文化が生き続ける限り,その国は生きながらえる」A nation stays alive when its culture stays alive.というメッセージが掲げられたそう。展覧会入口でちょっと泣きそうになる。
そしてもう一つ,この機会に日本にある「アフガニスタン流出文化財」が本国へ返還されるということで,本展にも15件が特別出品されています。東京芸術大学大学美術館(陳列館)でも「バーミヤン大仏天井壁画 流出文化財とともに」という展覧会で壁画や仏像などが87点展示中です。
略奪されてブラックマーケットなどを通じて日本に流入された数々の美しい文化財を目の当たりにし,美しいものを所有したいという人間の欲望について深く考えてしまう。これらは「文化財難民」と名付けられているのだそう。木立の中に美しいサイン。
この後,上野から池袋へまわり,古代オリエント博物館では「世界の文字の物語」展を見ました。遥かなるユーラシアへの憧憬とともに過ごした一日。
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