2016-07-30

2016年7月,ベトナム(6),ホイアン

 
 ホイアンの旧市街は,思っていたよりもずっと観光地で,休日の原宿(よく知らないけど)みたいにツーリストで混雑してます。日本人よりも欧米の人たちに人気があるみたい。とはいえ,日本の観光地によくある,映画のセット的な趣は全くなくて,ホイアンという街の息遣いが感じられる素敵な場所です。
 
 よく,日本の昭和の雰囲気とか,懐かしさを感じる街並みとか形容されるけれど,もう少し魔力(?)がある感じと言えばよいのだろうか。ふらりと建物に足を踏み入れると,「こんなところで死んでみたい」と思ってしまうことがたびたび(縁起でもない。。)。
 
 以前ハノイの旧市街を訪れたときも,二度とここから出られないんじゃないか,という錯覚を覚えてしまったのを思い出しました。私はベトナムには不思議な磁力を感じてしまうようです。
 
 ところでホイアンといえば,沖合の沈船から引き揚げられた青花のアンティークを物色しなければ。楽しみにしていたのですが,骨董店の店先に並ぶ海揚がりの皿や壷はあまり状態のよいものはもう少ないようでした。10年早く来ていれば,というところかもしれない。いろいろ尋ねると,こっちへ来い,ということで店の奥や2階に案内されて(ちょっとびびる),クォリティーの高いものを見せてはくれますが,それらは欧米のオークションに流れるような,気の遠くなるようなお値段がついてます。
 
 結局,海揚がり品は諦めて,ベトナム北部出土の美しい緑釉の皿を1枚求めてきました。その顛末記はまた改めて。
 
 骨董屋の店先に,これはディスプレイなのか,それとも本当に廃品として置いてあるのか,割れた海揚がりの碗の数々。この中の一つでよいのだけれどなあ,と溜息が出ます。民俗博物館の2階の窓から眺める街並み。トゥボン川のほとり。美しいランタン。

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