2025-11-28
読んだ本,「ジョンソン博士とスレイル夫人の旅日記 ウェールズ(1774年)とフランス(1775年)」(S.ジョンソン研究チーム訳)
2025-11-24
2025年11月,茨城ひたちなか,虎塚古墳の一般公開
快晴の11月某日,春と秋の年2回のみ一般公開されるのに合わせて,茨城の虎塚古墳に出かけました。関東にも彩色装飾古墳があるんだ!ということを知ったのは確か2年くらい前に明治大学博物館の考古部門の展示を見たときだったか,そのくらいの知識です。九州にしかないのかと思ってた。便利なバスツァーを利用して,古墳内部の見学(4~5人ずつ,5分程度)のあと,隣接のひたちなか市埋蔵文化財調査センターと,十五郎穴横穴群も見学。
古墳内部の撮影はできません。これは調査センターに展示されている復元です。本物は保存のためにガラス越しの見学ですが,さすがに7世紀初めごろに描かれた文様が鮮やかに残る様子には感動。現地の解説員の方によると,西壁の円文は銅鏡を表しているとのこと,埋蔵品の代わりに壁画を描いた? 諸説あるみたいけど,なるほどなあと得心したのでした。
十五郎穴横穴群は東日本最大規模の横穴墓群ということで,見学路を進むと穴だらけ。面白かったのはその名前の由来で,江戸時代ころ,人気のあった曽我物語の曽我兄弟にあやかる伝説が生じたのだろうということ。江戸時代の人たちが,古墳時代に歴史ロマンを感じたのかと思うと,バスに揺られてはるばる訪れた身としては激しく共感! さて,この日の旅程は,酒列磯前神社と大洗磯前神社の見学と,大串貝塚の見学まであって,ちょっと過密日程。結構疲れました。2025年11月,神奈川日本大通り,ネザーランド・ダンス・シアター(NDT2)来日公演2025
作品は3つ,マルコス・モラウ振付のFolka,アレクサンダー・エクマン振付のFIT,ボティス・セヴァ振付のWatch Ur Mouth。どれも素晴らしいの一言だけど,個人的には現代社会を映し出すコンセプト性が濃厚な後の2作品に対して,祝祭・儀式の色が濃いモラウ作品が刺激的だったな。「意味」を超えた「動き」の強さが直接,観客の五感を揺さぶるというか。
とにかくも終演後はただただぼーっとして帰路に着き,翌日書棚から引っ張り出したのはこの1冊「バレエの現代」(三浦雅士 文藝春秋1995)。刊行が1995年だから30年前の著作なんだけど,私にとっての舞踊のバイブルなんだな。ちなみに,前橋文学館で来年1月まで三浦雅士の仕事を振り返る企画展が開催されている。ちょっと遠いけど,行きたい。
「どんな舞踊も生と死の両極を秘めている。(略)舞踊は生と死にかかわらないと成立しないのである。身体を表現の手段にするということはそういうことなのだ。人間は,身体という場において,生まれ,成熟し,老いて,死ぬ。舞踊が,時には恐怖を感じさせるまでに美しいことの,それが理由である。舞踊ほど宇宙を,コスモスを感じさせる芸術はない。」(p.11プロローグより)
2025-11-15
2025年11月,東京東麻布ほか,潮田登久子写真展ほか
2025-11-04
2025年11月,神奈川海老名・東京渋谷,ガルシア・ガルシア,グランドツァー
11月連休は楽しみにしていたコンサートと映画を楽しむ。まずは海老名市文化会館でマルティン・ガルシア・ガルシアのピアノリサイタル。2021年のショパンコンクールで三位入賞,NHKの番組にも出演して大人気のピアニストだけあって,チケットは早々に完売だったとか。何度も来日してるけど,機会を逃していたので今回は期待度満点。
海老名駅で降りるのは初めて。海老名市文化会館はなかなか年季が入ったホールで,広々とした前庭に中垣克久作のブロンズ像。タイトルは「武満徹『雨の樹 素描Ⅱ』に寄す」(2011)。素描Ⅱは確かメシアンの追憶に捧げられていたよな,とこの夏のメシアンの興奮の記憶が蘇る。
ガルシア・ガルシアは前半のショパンが素晴らしく,アンコールも5曲も演奏して大喝采。グールドばりのハミングや,パワフルな演奏は陽気なキャラクター全開といった感じ。あくまで私の好みで言えば,後半のリストよりショパンだったな。
連休最終日は人込み覚悟で渋谷へ。ル・シネマでミゲル・ゴメスの「グランドツァー」を観る。アジアの迷宮を逃げる男と追う女の摩訶不思議な境地〈グランドツァー〉は,「西洋人には東洋を理解することは到底できないのだ」と主人公エドワードに嘯く老人の台詞が全てを統括(?)している。東洋人が字幕を追いながらこの映画を見るのは何だか本末転倒のような気がしてきた。ベトナム人女性ゴック役はトラン・アン・ユン監督の娘のラン=ケー・トラン。その美しさと言ったら!