久しぶりに上野にでかけて,東京国立博物館で開催中の「栄西と建仁寺」展を見てきました。栄西は「えいさい」じゃなくて「ようさい」と読むのか,とそんなところからでしたが,会場の展示には大興奮。
四頭茶会(よつがしらちゃかい)を再現する空間と,その茶会の様子の映像には思わず前のめりになります。茶道の原形という茶会ですが,客の差し出す茶碗に立ったまま右手の茶筅で茶を立てる僧の姿にびっくり。「禅と日本文化」(鈴木大拙)の茶道の項で確かめよう,と心にとめる。
前半の展示は,栄西や建仁寺ゆかりの僧たちの肖像や墨蹟などなど。後半の「建仁寺ゆかりの名宝」はがらりと趣が変わり,禅寺の象徴としての「お宝」の数々に圧倒されます。
もちろん,今回の展覧会のイメージになっている俵屋宗達「風神雷神図屏風」の迫力は圧倒的ですが,中国や朝鮮半島渡来の書画も素晴らしいものばかり。なかでも「架鷹図」という八幅のうち四幅にくぎ付けでした。鷹が止まる台(何というのだろう,これから調べてみます)に貼られた布の文様がとても美しい。「中国明時代または朝鮮・朝鮮時代 15世紀」とあります。来歴がはっきりしないというのも,なんとなく心惹かれます。
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