2015-09-21

2015年6月,西安(5),陝西省歴史博物館・回民族街

 陝西省歴史博物館そのものは歴史が浅く,開館は1991年のことだそう。陝西省で発掘された先史時代から清代までの文物が約37万点収蔵されています。ツァーの行程に組み込まれていたので,哀しいかな,滞在時間は1時間弱。常設展示スペースを駆け足で見学しただけですが,いつかまたゆっくり見に来たい,と思わずにはいられない質量の展示です。
 
 青銅器や銅鏡・金銀器も素晴らしかったけれど,いちばん面白かったのが陶俑です。特に唐代の,ペルシア方面からもたらされた「胡風趣味」が中国文化と融合して生まれたそれらには,二重のエキゾチズムを感じます。「馬毬」俑の数が多い。ペルシアから伝わり,唐代にはとても盛んだったそう。以前,舞楽の「打球楽」を見て感激したのを思い出しました。まさにここに原点があったわけですね。一角獣はたしか漢代のもの。
  あっという間に集合時間になってしまい,日本語版の展示目録だけをなんとか購入して,次に向かったのは西安にただ一つのモスクである清真寺があるエリアです。賑やかな回民族街は西安の下町といった風情でとても活気があるところ。ドライフルーツや,美しい切り絵などを買って,最後の夕食である西安餃子の名店へ。 
  時間を気にしない気ままな旅もよいけれど,現地で移動手段を考えなくてよいツァーはほんとに便利です。今回は,詳しい歴史解説をとても楽しげに語ってくれた誠実な中国人ガイドの班さんと,旅好きな参加者の皆さんのおかげでとても楽しい旅でした。またいつか再訪できる日が来ますように!


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