中国の美しいものの展覧会を見たので,手元に集まった鼻煙壷のことを少し。鼻煙壷(びえんこ)は嗅ぎ煙草を入れておく小さな入れ物で,素材は金属や玉,陶器,象牙,ガラスなど様々。ガラス製のものはヨーロッパからの技術が入ってきた清朝以降に作られたそう。大阪の東洋陶磁美術館には沖正一郎コレクションというあらゆる素材の精緻で美しい鼻煙壷ばかりのコレクションがあります。
はじめて骨董市で手頃なものを見つけて以来,旅先などで求めるようになりました。手前の乳白色のガラスに緑色の鳥の文様が浮彫になっているのは台北の骨董店の店先で見かけたもの。ガイドブックには骨董に見せかけた巧妙なコピー品がたくさん出回っているので注意すべし,とありましたが,それはそれで旅の思い出に。
いくつか気に入ったものを窓辺に並べて,気軽に一ページずつ読める「選りぬき一日一書」(石川九楊,新潮文庫)などを開けば,気分はすっかりシノワズリです。
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