日本橋高島屋6階の美術画廊Xで開催中の北川健次個展「密室論 – ブレンタ運河沿いの鳥籠の見える部屋で」を見てきました。コラージュ作品が中心の,幻想的なイメージにあふれた展示です。(11月19日まで)
作品の中には作家自身の短い詩篇が添えられたものもあり,作品の強度をさらに高めています。いわば空間全体が作家の紡ぐ《詩集》になっているという印象の展覧会。
次々と立ち上がる様々なイメージ同様,作家自身,自作やアートを饒舌に語ります。珍しく来場者が途絶えた短い時間,会場でしばし愉快にお話を伺う。ルオーやデューラー,靉光などの作品にまつわる興味深い逸話を縦横無尽に。
個展のタイトルは毎回,想像力をかきたてられます。9月の銀座中町小西のオブジェ作品が中心の個展のタイトルは「立体の詩学 – 光降るフリュステンベルグの日時計の庭で」。昨年刊行された「サン・ラザールの着色された夜のために」(沖積舎,2011)は初の写真集で,写真に詩が添えられている美しい本です。
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