2014-11-02

2014年10月,皇居東御苑,宮内庁楽部雅楽演奏会

 2012年の公演に続いて今年も秋の雅楽演奏会の応募はがきが当選!大手門から皇居東御苑に入り,宮内庁楽部へと向かいました。開演の1時間ほど前に門をくぐったものの,楽部に到着したときにはすでに場内は満席。うろうろして1階にようやく一席発見,次の機会があったらもっと早く着くようにしよう。
  管弦は盤渉調(ばんしきちょう)の「盤渉調音取」「千秋楽」「越天楽残楽三返」「劔気褌脱」の四曲の演奏です。優雅な演奏が始まると,体調万全(?)で臨んだはずなのに,途中で意識が飛んでしまう(泣)。休憩時間に気合を入れ直します。

 舞楽は中国系の左方の舞が「左方 還城楽(げんじょうらく)」,朝鮮系の右方の舞が「蘇志摩利(そしまり)」です。蛇の小道具を使う「還城楽」は,6月の雅鳳会の演奏会でも見ましたが,さすがに宮内庁楽部の舞台は次元が違います。大太鼓がお腹にどーんどーんと響くのが心地よい。迫力の舞に時間がたつのを忘れます。

 右方の「蘇志摩利」は雨乞いの舞とも言われているそう。四人舞で,途中縦一列になって左右が入れ替わる動きなどもあって,静かな右方舞ですが,優雅な動きがとても面白かった。好みで言えば緑色の装束の右方舞の方が好きだわ,と再確認。

 終演後,大手門に向かう途中に売店に立ち寄ると,雅楽舞台の模型が置いてあって,写真を撮る人がたくさんいました(右の写真)。

 この日は出光美術館にも立ち寄って「仁清・乾山と京の工芸 風雅のうつわ」展も鑑賞。色鮮やかな京焼はあまり好みじゃないと思ってたけれど,初めてみる仁清の美しい白釉に感動したり,阿蘭陀写の向付の隣にデルフト焼の碗が展示されていたりと,とても楽しい展覧会でした。どたばたの日常をしばし忘れて,なんとも雅な時間を堪能した秋の一日。

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