2017-04-01

2017年3月,東京青山,「高麗仏画」展

 根津美術館で開催されていた「高麗仏画 香りたつ装飾美」展を見てきました。大好きな京都の高麗美術館でも仏画をまとめて見た記憶はありません。高麗仏画は世界で百六十数点が確認されていて,そのうち日本に100点以上があるということ。今展は26点が展示されていました。
  「香りたつ装飾美」という文字通り,まさに優美にして格調の高い仏画を前にして,今まで見たことがないという驚きと悦びに満たされました。チラシにも採用されている阿弥陀三尊像の薄く白いヴェールは,細い線で編み目が描かれているもの。(後年書き込まれたという説もあるらしい)

 図録の解説によれば,「高麗仏画は,例外はあるが,寺刹の礼拝用というより,王室や貴族の願堂といったきわめて制限された空間において,特定の人のために奉安したものであると推測される。(略)高麗後期の祈福仏教化が信仰の個別化をもたらしたことは,現存する高麗仏画が阿弥陀如来,観音菩薩,地蔵菩薩に関連する絵画で大部分を占めることで立証される」(p.16より引用)とのこと。

 この美しい仏様の姿に,親密に大切に,一人の人が向き合っていたのか。信仰の対象は「仏教」であり「美」でもあったのでは,とそんなことを思いながら,美しい装飾経典や経箱,高麗青磁の逸品なども楽しんだのでした。

 ところで,経典の解説にあった「高麗八万大蔵経」が今も保存されているという海印寺(ヘインサ)は,2016年3月にソウルで訪れたリウムの展覧会で映像を見て感激した寺院。ああ,行ってみたい!

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