松涛美術館で「詩人 吉増剛造展 涯の詩聲」を見る。この詩人について何かを語ることなど,とても私の手に負えない。いつものことだ。
今回も,ただただ圧倒されて,沈黙するのみ。「詩集の彼方へ」で中平卓馬を3点見る。若林奮のドローイング。島尾敏雄の書簡・写真。
展示されている詩集を見ていると,意外と私もたくさん持っている。ちゃんと読み通した詩集があるだろうか。太刀打ちできず,がっくりと膝をついてしまうのだ。いつもいつも。
吉増剛造の写真集は繰り返し見る。多重露光の写真は彼の詩の世界そのものだ。詩を読むかわりに,写真を見る。詩を読めなくても,写真を読む。時を忘れる。いつまでもいつまでも。
In-betweenのアイルランド。遠いその場所へ。私を呼ぶ声がする。此処へ。此処へ。
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