2021-04-20

2021年4月,東京竹橋,「幻視するレンズ」展

  新宿でモンドリアン展を見たその日は,水道橋の宝生能楽堂で観能の予定があって,帰りが遅くなるのが気がかりなのでお茶の水で一泊することにしました。旅行を我慢する日々,ちょっとした1泊2日の小旅行気分です!

 まずは新宿から新大久保に移動してインド食材店のアンビカへ。インド旅行の最後に空港で買ったおいしいお菓子を。ソーンパディはカルダモンの香りがする不思議な食感。ティーマサラなども。またカレーやビリヤニを買いに行こう。韓国コスメの店などもひやかして,旅行気分が盛り上がる…かと思ったけど,それほどでもないかな。。

 次は地下鉄に乗り換えて竹橋へ向かい,東京国立近代美術館へ。ここをじっくり見ると疲労困憊するのが目に見えてるので,企画展(「あやしい絵」展)はまた改めることにして特集展示の「幻視するレンズ」展を。 

 「(略)すぐれた写真家とは,少なからず「幻視者」的であるのかも知れません。彼らは眼の前の世界に,他の人には見えていない何かを感知し,あるいは一瞬後に何が起きるかを予想しながらシャッターを切ります。それはまさしく「幻視者」であり「洞察力のある人」の営為なのです。(略)」とイントロダクションに書いてあります。

 なるほどなあ,と思いながらスタイケンやアジェ,中山岩太らが並ぶシュルレアリスムに関わる前半と,深瀬昌久や川田喜久治がたまらない1970-90年代の後半で構成された展示をじっくり堪能。いやあ,面白かった。

 こういう流れで見ると中山岩太の魅力も倍増だな,とか深瀬昌久の鴉は金沢のがいいな,やっぱり土地に感応する暗さがあるのだろうな,とか山村雅昭(ガショウ)は知らなかったな,「植物に」はまさに異世界だな,とか。

 いつもの東近美も,今日は「旅」の途中なのだという無意識の解放感(?)のおかげでいささかテンション高めで歩きました。そんな気分にぴったりの写真展だった。

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