2021-11-21

2021年11月,東京上野毛・駒場,「アジアのうつわわーるど」・「棟方志功と東北の民藝」

 まさに眼福という展覧会を2つ。五島美術館で「アジアのうつわわーるど」展を見ました。これは休館中の町田市立博物館所蔵の陶磁・ガラスの名品を集めたもの。町田市立博物館へはベトナム陶磁や鼻煙壺のすばらしいコレクション展を見にでかけたことがあります。魅力のつまった所蔵品をぎゅっと集めた展覧会,大充実の展示でした。やっぱりベトナムと第2展示室の鼻煙壺がよかったな。まあ,それは私の好みだからというわけで。

 駒場の日本民藝館は改修後の大展示室をまだ見ていなかったので,それほど棟方志功には惹かれたわけではないけれども足を運んでみました。そしたら! 棟方志功がよかったんだ。こんなに魅力的だったっけ?と思うほどに。

 「東北経鬼門譜」はなかなか展示の機会がないという大作。これだけ写真撮影可でした。まさに圧巻です。会場で配布されていた説明には「鬼門の地である貧寒に苦しむ故郷・東北を憂い,仏の力を借りて幸あらしめたいと願い製作した」とあります。「鎮魂の祈りと再生への願い」ともあり,その迫力に圧倒される思い。

 そしてもう1つ,「善知鳥版画巻」の展示に感動。惹かれてやまない能曲「善知鳥」の背景についてはいろいろ読んできたつもりなのだけど,この版画巻の存在は知らなかったのです。6冊が展示されています。脳内に能の場面が次々と甦る!

 思わずショップで全冊が掲載されている「棟方志功 板画の世界」(日本民藝館)を購入。1枚でよいから手に入れて部屋に置きたくなってきた。

 で,まさか棟方志功の真作が簡単に手に入るわけはないので,複製画のカレンダー(1979年)を日本の古本屋で見つけてポチリ。すぐに届きました。よくできてます。まずはどの1枚を額装しようか思案しているところです。顛末についてはまたいずれ。

 民藝館の前庭で。枯れた蓮水鉢の向こうにプードルがちょこんと飼い主を待ってます。かわいすぎる。

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