帰宅後に過去の展覧会チラシを探してみたら(コレクションしてます!),あった。確かに27年前,私は横浜美術館でルイーズ・ブルジョワの個展を見ていた。まだ森美術館の開館前だから,「あの巨大な蜘蛛の」という先入観なしに見たことになる。そう言えば,という気もしないではないけれど,ほぼ記憶にない。「ヒステリーのアーチ」(上右写真)も出陳されていたようだ。
今回のチラシと1997年の横浜美術館のチラシ。ルイーズ・ブルジョワを見て何を感じたかよりも,27年前に見ていた,そしてそれがほぼ記憶にない,という事実の方が私には強烈すぎる出来事だ。こんなふうに人生の中の27年間を切り取るきっかけがやってこようとは夢にも思わなかった。ちなみに今回の展覧会にはこんなタイトルがついている。「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど,素晴らしかったわ」I have been to hell and back. And let me tell you, it was wonderful.私はこの27年間,どこに行っていたのだろう,地獄に行っていたとはまったく思わないけれど,wonderfulな日々だったと胸を張って言えるだろうか?
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