2013-09-16

2013年9月,東京町田,ヴェトナム陶磁の二千年展

  町田市立博物館で,ベトナム陶磁の展覧会が開催中です。前期・後期で全点入替の展示。陳朝14世紀~黎朝18世紀の白磁・青磁・鉄絵・青花などで構成された後期展示「海を越えて」を見てきました。
  ベトナムの焼きものといえば,茶道を通じて日本人にもなじみが深い安南染付(青花)がすぐに思い浮かびます。町田市立博物館で2001年に開催された「ベトナム青花:大越の至上の華」展もとてもすばらしい展示でした。

 今回は陳朝末の青磁や鉄絵もまとめて見ることができて,まさに眼福。端正な形状と,静謐な色合いの碗や鉢は,他のどこの国のものともちがう落ち着いた気品があって,その器の宇宙に吸い込まれるようです。

  面白かったのが,一つの種類の鉢や碗が,「青磁・緑釉・鉄絵・白磁」などの色違いで並んでいるところ。陳朝後期には異なる釉色でほぼ同じ形や文の器がたくさん作られたということですが,並べ方も色の調和も美しく,このままセットでほしいなあ,とそんなことを思ってしまう。
 静かな雨に打たれるホアンキエム湖(2010年12月)。湖面の色は,青磁の青にも,緑釉の緑にも似ています。

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