2013-09-01

2013年8月,東京恵比寿,「写真のエステ 写真作品のつくりかた」展

 写真美術館で3期にわけて開催されている「写真のエステ」展の第2部にあたる「写真作品のつくりかた」展を見てきました。担当の学芸員が写真美術館のコレクションの中から選ぶという企画で,第1部の「五つのエレメント」展よりもおもしろいと感じる写真が多かったということは,私の感性が今展の企画者により近いのだろう,というのが展覧会を見た結論。

  美術館の膨大なコレクションから自分の感性で選ぶなんて,こんなに楽しい仕事もないのではないか,と思えてしまう。いいなあ,私もやってみたいなあと思いつつも,29000点から130点を「選ぶ」のはいかほど困難なことだろう,とも思う。今回は「アングル」「焦点」「光のあつかい」「暗室作業」という,わりと抒情を排した(ように思える)視点でのセレクション。

 単純に,おお,これは私も好きだ,と思える写真をじっくり見ながら(それ以上のことは考えないで)会場をぐるぐる歩き回る。ハリー・キャラハンは「フィレンツエ」と「デトロイト」。ロバート・フランクの「聖なる牛Holy Cow」にはがつんとやられる。中山岩太「上海から来た女」。アジェのパリ。東松照明「三等車」。あいかわらず支離滅裂な嗜好です。

 そういえば,前回もハリー・キャラハンHarry Callahanの「エレノア」がとてもよかった。彼の写真をまとめて見たいものです。どこかで「ハリー・キャラハン展」が開催されることを祈りつつ。

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