古代オリエント博物館にでかけて「ヒンドゥーの神々の物語」展を見てきました。ちょうど担当学芸員さんのギャラリーツァー開催日でラッキー。1時間強の詳しい解説を聞きながら楽しく拝見。
福岡アジア美術館、平山郁夫シルクロード美術館(行ってみたい)との共同企画ということらしく,この博物館では珍しい近現代の展示です。とはいえ序章ではオリエント博物館所蔵の土偶や石器・金属類の展示もあって,インドの混沌のその一端を垣間見ることができるような展覧会。いやあ,楽しかった!
中心になるのはインド大衆宗教図像を蒐集してきた黒田豊コレクションで,17世紀以降のガラス絵や民俗画,ヴァルマー・プリントと呼ばれる印刷物などなど。媒体も絵画や立体や布製品や写真などさまざまで,ヒンドゥーの神々が今にも展示室に躍り出てきそうな迫力です。
雲母の薄い層に絵が描かれた細密なガラス絵が面白い。一つ一つ見ていくとどれだけ時間があっても足りません。ヒンドゥーの神々の相関関係もややこしく,会場内の相関図の前と行ったり来たり。猿神のハヌマーンの像には理屈を超えて惹かれるのです。インドの遺跡や街角で見たお猿さんたちが懐かしい。
9番目の化身がブッダというヴィシュヌ神の化身については以前から興味があって,ちゃんと読みたいと思いつつ積読になっている「インドの神々」(リチャード・ウォーターストーン著 創元社 1997)を引っ張り出してきて,今度こそと決意(?)する。カラー図版が中心で第1章「古代インド」,第2章「出家」,第3章「ヴィシュヌ神の諸形相」,第4章「シヴァ神と女神」…(第8章まで続く)と,実に面白そう。
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