アムステルダム国立美術館の前の骨董通りに面した店のウィンドウで,こんなデルフト焼に出会いました。この皿の周りは,青と白の2色使いのものばかり。ちょっと異彩を放っていたこの1枚の色使いと文様にびびっときました。
文様が日本風にも見えます。ブロンド美人の店員さんにしつこいくらいにアジアのものではないのか,デルフトで焼かれたものかと確認する。1800年頃のデルフトのものです,ときっぱりと返事が返ってきました。縁に少し難があり,完品ではないので表示の額より少しディスカウントしてくれる。
手際よく梱包する指先の動きをぼんやりと見つめながら,ああ,と思う。明日,この古皿は,遠い東の国に住む女の手荷物に収まって飛行機に乗り,ここアムステルダムから長い長い旅をして,二度とこの地へ戻ることはないのだ。
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