島田雅彦の新刊「傾国子女」の刊行に合わせたトークショーとサイン会がありました。会場は代官山にあるおしゃれな蔦屋書店。
会場に颯爽と現れたかつての「文壇のプリンス」も今やかっこいい五十代。デビュー作「優しいサヨクのための嬉遊曲」(1983)からの読者なので,ふけた(もとい,貫録がついた)なあと(自分のことは棚にあげて)感慨深い。40分ほどのトークは新刊についてひとしきり語ったあとは,グルメや趣味の話を愉快に。ハートマークのついたサインをもらって乙女のように心うきたつ。
新刊「傾国子女」は「好色一代女トゥデイ」。出版社のページには「私もデビュー三十周年を迎え,谷崎的な耽美の世界に足を踏み入れる年齢となりました」という著者のコメントがあります。強烈なキャラクターの女性の波乱万丈な一生を,はらはらしながら一気に読み終えました。ずっと読み続けている作家の新しい世界を楽しんで,作家が“瘋癲老人”の世界に足を踏み入れるまで追いかけよう!と心に決める。
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