国立国際美術館へは, 地下鉄肥後橋駅から土佐堀川にかかる筑前橋を渡るルートでアクセスしました。初めての地名や川・橋の名前がいちいち面白い。橋の上から大阪市立科学館の建物と,国立国際美術館の地上部分をジオラマモードで撮ってみる。この美術館はシーザー・ペリによる設計で,美術館の機能はすべて地下に収められているという珍しい建物です。
地下2階のコレクション展を見る。特集展示は「ピカソの陶芸と版画」,「塩見允枝子とフルクサス」の2本です。塩見展が圧倒的な展示。世界中のフルクサスメンバーに宛てた9つの質問と返信された回答で構成された「Spatial Poem」をじっくり眺める。2013年の今,美術館の展示として再構成されるということ自体が,連綿と動きを止めないフルクサスの運動なのだろう。「Spatial Poem」は1冊の本にまとめられて,関連資料のコーナーで実際に手にとって見ることもできます。
ジョージ・マチューナスの「フルクサス(歴史的展開とアヴァンギャルド運動との関係)」など,有名な作品もたくさん並んでいて,運動のエッセンスを楽しみました。
次は同じ中之島にある東洋陶磁美術館を訪ねました。「森と美術の国 フィンランド・デザイン」展はおもにガラスと陶磁器に焦点をあててフィンランドの「timeless design product」を紹介するというもの。アルヴァル・アールトやカイ・フランク,タピオ・ヴィルッカラなどなど,うっとりするガラス製品の数々を堪能します。ポスターのイメージになっているのはアルマ・ヤントゥネンの「Bonsai 盆栽」というタイトルの作品。
東洋陶磁美術館の平常展には,鼻煙壺の沖コレクションの常設展示コーナーもあります。ため息が出るほど美しい逸品ばかり。すっかり満足して美術館を出ると,堂島川沿いの舗道に面して薔薇が咲き乱れています。これもまたため息が出そう。
大阪は何となく騒々しい街をイメージしていたけれど,静かな川沿いの美しい美術館と咲き乱れる薔薇の花。まるでパリのセーヌ川沿いみたい(よく知らないけど)。
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