2013-05-19

2013年5月,デンドロビウムの花,澁澤龍彦の本

 いくつか蘭の鉢を育てているのだけれど,温度管理と施肥が下手みたいで(それ以外に何が…),なかなか上手に花が咲きません。今年は,毎年花をつけていた君子蘭までもが花芽をつけず,大ショック。

  そんな中,デンドロビウムの鉢には可憐な花が咲きました。うつむき加減の花に見守られるようにして,今年の冬に買ったパフィオペデラムの植え替えなどをして過ごす一日。
 24の美しい花をテーマにした澁澤龍彦「フローラ逍遥」(平凡社,1987)の最終章は「蘭」。ユイスマンスやプルーストなど,蘭の花の出てくる文学作品を取り上げています。次のような記述もあって,だから好きというわけではないのだけれど,と誰に対してでもなく,もごもごと言い訳をしてしまう。
 
 「ホーフマンスタールによれば,オスカー・ワイルドの指は『蘭の花をむしりとり,足は古代絹のクッションの中に伸びていた』という。世紀末の詩や絵画のなかにも,おそらく妖しい蘭の花は頻出するであろう」(p207より引用) 

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