銀座の資生堂ギャラリーで椿会展が開かれています。ギャラリーのHPによれば,第1回椿会展は1947年に開催されたとのこと。メンバーも変遷を重ね,今回から第7次となるのだそう。青木陵子,赤瀬川原平,伊藤存,内藤礼,畠山直哉の5人です。
赤瀬川原平の「ハグ1」は60年代の千円札の写真をぼかして拡大した写真。前衛への初心という意味なのか,さすがの貫録でこのメンバーの中では少し浮いてる印象を受けてしまう。「襖サイズ」に拡大した,というのが何となく意味不明で面白くはありました。
畠山直哉の写真が圧倒的に面白い。「CAMERA」は宿泊したホテルの部屋の一部を撮影した連作。カメラはラテン語で「部屋」という意味で,イタリア語では今もそのままの意味で使われているそう。2枚組のUntitledは道路にチョークで書かれた西洋哲学者のリストの写真。こんなの,一体誰が何のために書いたんだ?と写真家と同じ視線でわくわくする。
内藤礼のガラス作品は「1階ビル外壁の小ウインドウ内に展示しています」と書いてあるのですが,「ビル外壁の小ウインドウ」はいくつもあります。資生堂パーラーのチョコレートを「これが作品か」とじっと見てたら,ギャラリー入口正面の小ウインドウにちゃんとわかりやすく花を生けたガラス作品があった。現代アートを解せぬ輩のマンガみたい,とこれは自虐的な意味で。
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