2013-05-27

2013年5月,大阪千里,国立民族学博物館

 伊丹空港から大阪モノレールに20分ほど乗って万博記念公園に着くと,太陽の塔が目に飛び込んできました。こんなに大きなものだったか,と今さらながらびっくり。岡本太郎というアーティストの力技を見せつけられる思いがします。政治的な意味でも。
  公園の中を少し歩いていくと国立民族学博物館,通称「みんぱく」に到着です。以前から一度来たかった博物館。世界中の民族資料がぎっしりと詰まっていて,とにかく楽しい。企画展は「マダガスカル 霧の森のくらし」が開催中です。
  本館2階の展示場は考古資料が眠る場所ではなく,民族のエネルギーに満ち溢れた場所です。オセアニア,アメリカ,ヨーロッパ,アフリカ,アジアと巡って最後は日本に帰ってきます。途方に暮れる広さではなくて,ゆっくり歩きながら数時間かけて世界をぐるりと旅する感覚でした。あまりにたくさん写真を撮って,迷いに迷ってこの1枚。ベトナムの水上人形劇の人形たちです。
  展示場を出たところから中庭を見下ろす。「未来の遺跡」と名付けられています。いつかこの建物そのものが遺跡となるかもしれない,という説明を読んで,遠い未来に思いを馳せます。
 「池澤夏樹の旅地図」(池澤夏樹著,世界文化社 2007)の「博物館から旅は始まる」という章は民博の松園万亀雄館長(当時)との対談。民博の成り立ちや,池澤夏樹の「旅」の原点である博物館への想いが伝わってきます。

0 件のコメント: