2017-06-10

2017年5月,埼玉北浦和,「川原慶賀の植物図譜展」・「MOMASコレクション展」

  一月近くもこの場所を放置してしまいました。理由というか言い訳はたくさんあって,でもまあそんなことをここに書いても仕方ないのだし。ともかくも,メンタルな理由はさておいて,PCがある日突然ウンともスンとも言わなくなったのは大ショックでした。
  なんとか必要なデータを救い出して,急ぎの仕事もあって新しい一台を物色したものの,なんだか心浮き立つものがないのです。(PCに浮き立ってどうする。。)長年愛用してるVはもはや選択肢に加えるのも憚られる様子だし,結局,FかNの2択みたいになってしまった。で,ようやく新しいマシンにも慣れてきた今日この頃。

 で,今ごろになってGW以来のあれこれを忘備録として残しておこうという算段です。まずは埼玉県立近代美術館で見てきた「川原慶賀の植物図譜」展。写真のような,という言い方もできるであろう細密描写に,じゃあ写真とは何が違う,と考えてみてもなかなかうまく言葉にできない。しかし,カメラのレンズを通さない自然への眼差しには,どこか人間の思考の歪みみたいなものが明らかに感じられます。「植物画」を見ている私が誘われるのは自然の美ではない,「平行世界の美」なのだ。

 さて,そして1階のMOMAS COLLECTION展で大感激の出来事が!第4章「建畠晢×MOMASコレクション」の文字にむむむっとなる。草間彌生の作品に建畠氏が短い詩を付けたのだという。心音が高まるのを感じながら会場へ。そして,草間氏の「青蛇の目をもつ花瓶」の脇の壁に,建畠氏の言葉が躍る。その詩はこんな一行で始まっていました。

「昔,六波羅蜜寺はトマトだった」

 もう,魂わしづかみです。理屈じゃないんです! そんなわけでこの日は特別な一日となって,しばらく建畠ワールドにどっぷりとつかったのでした。

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