2016-04-10

2016年4月,東京銀座,シャルル・フレジェ「YÔKAÏNOSHIMA」展

 銀座メゾンエルメス フォーラムで開催中のシャルル・フレジェ展を見てきました。銀座は確かに外国からの旅行客が多く,以前はエルメスの1階売り場を通り抜けて階上のフォーラムへ向かうのが気恥ずかしいものでしたが,週末の午後,店内は品定めする人たちでいっぱい。広げられた美しいスカーフなどなど,横目でうっとりしながら通り過ぎます。
 シャルル・フレジェは初めて聞く写真家。民族衣装や伝統衣装などをシリーズで撮影しているらしい。チラシによれば「それぞれの土地に潜む驚くべき多様な人間の営みを,人類学的・民俗学的にも興味深いポートレートとして納め続けて」いるのだそう。
 
 今展は日本に取材した「YÔKAÏNOSHIMA」シリーズがメインで,欧州の「WILDER MANN」も合せて100点ほど。日本各地の,仮面を身に着けた神や鬼たちの姿は,驚くほど人間と自然との営みの近さを感じさせるものばかり。
 
 もう一つ驚いたのが,東北の虎の仮面や島根のサギの衣裳などが,朝鮮半島の民画に描かれた虎や鶴舞(ハンム)の衣裳によく似ていること。土着の文化と言えども,渡来文化の影響を受けているのでしょう。昨年の神田古本市で「変幻する神々 アジアの仮面」(1981年展覧会図録・日本放送出版協会発行)という1冊を購入したのを思い出しました。ゆっくり読んでみよう。

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