2017-08-20

2017年8月,京都(1),細見美術館「古裂に宿る技と美」展・下鴨神社古書市

  結構長い夏休みを取って,京都に1泊して金沢へ向かうことにしました。夏の京都は毎年暑くて,もうやめとこ。と思いながらも毎年吸い寄せられてしまいます。
 まずは初めての細見美術館で「布の道標 古裂に宿る技と美」展を。開館時はきっと斬新でおしゃれな美術館だったのだろうけれど,やや古色蒼然とした雰囲気が残念な建物。使用していない什器に赤い布をかけて放置していたり,開館時間中の展示室をモップを振り回して床掃除するのはどうなんだろう。
 
 テンションが下がったものの,ぎおん齋藤のコレクションで構成された展示はとても面白くて夢中で見てしまう。江戸桃山の古裂はもちろんのこと,インド更紗やすばらしい中国大陸の遺物には興奮です。すっかりテンションも回復(単純)。特に西域の文様には惹かれます。8世紀ソグド族の綿錦,遺跡出土の2~3世紀の錦裂などなど。
 
 界隈の古美術店などもひやかしながら,次の目的は毎夏恒例の下鴨神社古書市へ。蒸し暑さにへとへとになりながらも,テントを巡る巡る。しかし。積ん読で溢れかえる書棚を思い浮かべて,今年は持ち帰れるだけにしようと固く心に決めて,厳選することに。しかし。悩む悩む。結局,2014年の龍谷ミュージアム「チベットの仏教世界」展の図録と,クンデラの「無知」(集英社),「韓国の石仏」(金両基著 淡交社)の3冊を購入。チベット展図録は,このあと富山の福光美術館でチベット仏画展を見たいと思い,その予習用に。
 糺の森のバス停から下鴨神社に向かう小路にしゃれた骨董店があり,中国四川省の麻布を購入。日本で座布団に仕立てられていたものだそう。すてきな店主の女性と,昨年の古書市で買ったINDIGO PRINTS OF CHINAの話などして楽しい時間を過ごしました。これだから夏の京都はやめられないんだな。

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