2021-04-26

2021年4月,東京御茶ノ水・湯島・駒込,ニコライ聖堂・湯島聖堂から東洋文庫「大清帝国展」へ

 宝生能楽堂の公演(「魚説法」と「賀茂」)については稿を改めて。昨秋からの観能記録がたまってしまっています。で,都内1泊2日の旅の2日目は御茶ノ水ニコライ堂(復活大聖堂)からスタート,の予定でしたが残念なことに拝観は休止中。外から眺める。
  そのまま徒歩で湯島聖堂に向かいました。実は初めて。東京国立博物館は明治5年(1872)の湯島聖堂博覧会が創立・開館の時となってるとのこと(同館HP「東博の歴史」より)。古写真で見る金の鯱が前庭の真ん中にどーんと据えられた大成殿のイメージがインパクト大ですが,実際の前庭は意外とコンパクト。

  ところで,大きな孔子銅像の近くに美しい巨木があり,思わず足を止めてうっとりと見上げました。楷樹-かいの木。由来書には「山東省曲阜の孔子墓所より持ち帰った種子を苗木に育て,当地に植えられたもの」とあります。「楷」は「楷書」の語源となったと言われているそうでなるほど,枝ぶりの美しさは楷書の美しさを思わせるものだったわけだ。(ん? 逆?) 近寄ってみたり離れてみたり。

  短い短い旅の最後は御茶ノ水駅前から駒込駅行きのバスに乗ってほんの10分ほど,東洋文庫で開催中の「大清帝国展 完全版」へ。昨冬に開催された「大清帝国展」とあわせて,清の「はじめから終わりまで」紹介する展覧会とのことですが,タイトルにはQing Dynasty: Last Emperor, Last Dynastyとあります。ラストエンペラー好きにはたまりません。
 
  さまざまな史料を通して清の姿を,「大衆,官僚,宮廷,外国人など」の視点から追っていく(チラシより)とても刺激的な展示です。とりわけラストエンペラー愛新覚羅溥儀の自筆の扇の前ではしばし時を忘れる。「時」の流れと人の「生」と「死」と。愛新覚羅家の人々には興味があって,いろいろ本を買ってあるので時間ができたら読んでみなくちゃ。

 さて,「旅」はやはり移動する「距離」も必要ですね。あまりに日常の延長の2日間だったので駒込から上野駅に立ち寄って諸国名産(?)のおみやげを買いこみました。無理やり旅気分の辻褄を合わせて帰宅。 

0 件のコメント: