2020-08-15

2020年8月,東京上野,「きもの KIMONO」展 / 東京国立博物館東洋館・平常展

 猛暑が続く中,本当に久しぶりに東博にでかけました。2月のインド旅行以来,ゆっくり東洋館のインド室を楽しみたいと思っていたのがやっと叶い,本当にうれしい。

 まずは平成館で話題の「きもの KIMONO」展を。こんなにすごい規模の展示とは思わなかった,とあちこちで聞いていました。なるほど,単に衣装としてのきもの文化を見せるのではなく,日本の美術の中に占めるきものの意味を体感できる展覧会でした。
 
 見どころ満載で,「きもの」という大きな括りの中で何に惹かれるかは観客それぞれでしょう。私は「男の美学」の視点が面白かった!信長の陣羽織。黒の鳥毛が埋め尽くす!国芳のファッション浮世絵(?)も魅力的。渋谷bunkamuraで見たボストン美術館所蔵の国定・国芳の展覧会を思い出して思わず興奮。

 もちろん,きものそのものの美しさも堪能しましたが,技法としての絞りの魅力を再発見。家の箪笥に黒字に絞りの羽織が眠って(?)いるのを思い出したりして,この秋はきものでおでかけしたいものだなあ,と思ったりもしてしまったのでした。
 平成館のあとは東洋館をゆっくりと。インド室ではサールナート(鹿野苑)出土の仏像に感激。ああ,あそこで発掘されたのか,と思うだけで涙が出そうである。ほんの半年前のことなのに,もはや人生で最大の思い出みたい(!)な気がしています。いつかまたインドに行こう。そんな日が来るのを日々の楽しみに生きていこう!と固く心に決めました。

 最後に,国宝「孔雀明王像」が展示されているというので本館2階の仏教美術の展示室へ。昨年横浜美術館の「原三渓の美術」展に出陳されていた一点。もともと原三渓のコレクションだったものが,海外への散逸を免れて東博に収蔵された(横浜の図録より)ものなので,横浜と東博の両方で見ることができて何となくうれしい。
 
 (ところで,すっかりカメラを持ち歩かなくなってしまい,慣れないスマホのカメラで撮った画像は全部失敗。なので今回は小さめのサイズで。)

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