2013-02-24

2013年2月,東京上野,「飛騨の円空」展/東洋館リニューアル

  東博平成館で王羲之展を見たあと,本館へ移動して「飛騨の円空展」を見ました。これは本館1階の特別5室で開催されている特別展。広い一室に46体が展示されています。円空仏は「小さめの仏像」というイメージを持っていたら,2メートルを超す大きなものも神像もあり。秘仏の「歓喜天立像」はインドの神様です。鑿の跡もそのまま,無彩色の木彫群の素朴な迫力を楽しみました。

 さて,この日は東洋館リニューアルオープンも楽しみにしていたので,本館の特集展示はパスすることに。ところが,帰宅してからHPを確認すると本館特別1室でエジプトのコプティック・テキスタイルの特集展示があったらしいのに,気付かなくてとても残念。3月31日までなので,また桜の季節の楽しみにとっておこう。

 そして,東洋館。展示デザインが一新されたということでわくわくして建物の中に。新しい展示ケースや照明デザインがとてもしゃれているのと,「東洋美術をめぐる旅」というコンセプトを打ち出していることで,旧来よりもぐんと魅力的になりました。

 展示スペースも広くなったということで,「クメールの彫刻」,「インドの細密画」,「アジアの民族文化」の常設展示コーナーが新設されています。クメール彫刻のコーナーではガネーシャのお出迎えに思わず脱力。
 

 アジアの染織の特集展示ではインドの美しいカシミア・ショールにうっとりする。繊細で緻密なペイズリー文様や,こんな楽しい刺繍文様も。この日はカメラを手に回りましたが,低反射のガラスや照明の位置のおかげなのか,映り込みのないきれいな写真ばかり。展示室ではことさら意識することはありませんでしたが,快適な鑑賞空間の裏を支える工夫や最新の技術に感心しきりです。
 

0 件のコメント: