2012-09-07

2012年8月,東京の夏,ジオラマ写真

 この夏,建物の高層階に上がる機会があって,ジオラマふうの写真を撮影してみました。難しいことは何もなく,愛用カメラに搭載された「アートフィルター」の「ジオラマ」ボタンを押して撮影するとこうなります。

 本物の風景がミニチュア模型のように見えるこの手法は,2007年に木村伊兵衛賞を受賞した本城直希さんの写真で一時期ブームだったけれど,最近は一つの表現として定着しているようです。受賞当時は,写真の面白さ=技法のもの珍しさのように扱われることも多かったようですが,私はこの写真家のカメラがまるで魔法の箱のように思えて(現実世界が一瞬で作り物になってしまう!人間までも!),とても魅かれるものを感じました。

 出版された写真集はSmall Planet(リトルモア 2006)とTreasure Box(講談社 2010)の2冊。前者はジオラマ写真です。後者は未見ですが,写真家のHPの小さな写真を見るとジオラマではなさそうです。近いうちに書店で確かめてみます。HPにはindustryやkenyaなどのジオラマシリーズもアップされていて,見ている自分自身が模型の人形になっていくような。